書きやすい用紙~クレヨン編~
クレヨンといえば、子供のころのお絵描き道具の定番ですよね。そのクレヨンで書くのに最適な紙といえば、もちろん画用紙ですが、なぜ画用紙がベストなのでしょうか?今回はクレヨンについてのマメ知識と、クレヨンで書くのに適した紙について解説します。
クレヨンとクレパスとパステルの違い
色とりどりのクレヨンを手にして、真っ白な紙に好きな絵を描いた思い出というのは、誰でも持っていますよね。でも、その時手にしていたのは、クレヨンではなく、「クレパス」ではありませんでしたか?
クレヨンとクレパス、見た目は同じですが、クレヨンは材質が硬くて線を引きやすいという特徴があります。一方のクレパスは、材質が柔らかくて重ね塗りや面塗りがしやすいのが特徴です。また、「クレパス」というのは登録商標で、一般名としては、「パス」あるいは「オイルパステル」と呼ばれています。
原料は、クレヨンがいろいろな色の顔料とワックス(蝋)とを混合したもので、クレパスはそれに液体油などを加えて柔らかくしています。
ちなみに、「パステル画」で知られる「パステル」は、顔料を粘着剤のみで固めたものです。クレパスの「パス」は、この「パステル」から来たもので、クレヨンの使いやすさとパステルの表現力をあわせ持つものとして、日本で開発されました。
クレヨンで絵を描くなら厚い画用紙が最適
クレヨンやクレパスは、本体を紙にこすりつけて削ることで色を残していくので、表面に凹凸のある紙のほうがよく、その点で画用紙は必要条件を満たしています。コート紙のような表面がすべすべの紙でも書けなくはないですが、色が薄かったり、かすれたり、少し触っただけで色が落ちたりすることがあります。
また、紙にはある程度の厚みが必要です。コピー用紙のような薄い紙だと、面塗りをしているときなどにクレヨンが紙に引っかかって、紙がくしゃくしゃになることがあるからです。
こういった理由から、クレヨンで書く紙は、ある程度厚みのある画用紙がベストといえるでしょう。また、パステル画用の高級紙で「パステル紙」というものもあります。値段は高くなりますが、クレヨンやクレパスでも、十分な描き心地を得られるでしょう。