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書きやすい用紙~水墨画編~

2017年7月24日

水墨画に適した用紙

墨と筆で独特の世界を描く「水墨画」。習字を書くときは半紙を使っていましたが、水墨画を描くなら、どんな紙がいいのでしょうか? 今回は「水墨画」を描くのに適した紙について解説します。

水墨画はハードルが高い?

水墨画は誰でも知っていると思いますが、描いた経験がある人はそれほど多くないですよね。習字だったら小学校のころに授業で行いますが、墨と筆で絵を描くとなると、水墨画ではなくて、絵手紙を描く人のほうが多いでしょう。
絵手紙と比べれば、水墨画はちょっと高級な感じがして、始めるにはハードルが高そうに見えますが、そもそも水墨画は習字と同じく、筆と墨と硯と紙があれば始められます。カルチャーセンターにも講座がありますし、町の書道教室でも、水墨画のコースを併設しているところがあるようです。

中国から輸入していた画仙紙

習字を書くときは、「半紙」という和紙を使っていましたよね。ちなみに半紙というのは、紙を漉いたときの「全紙」を、半分に切って使用したことから名付けられています。ですが、半紙は紙が薄いために、水墨画では墨の濃淡が出しにくく、練習用として使われる程度だそうです。
一般に水墨画を描くときに使われるのは「画仙紙」と呼ばれる紙です。水墨画は鎌倉時代に中国から伝わったものですが、紙も中国産の画仙紙を輸入して使用していました。この紙は墨の色が際立つほか、水墨画特有のにじみやかすれといったテクニックもうまく表現できるという特徴があります。

画仙紙は数年寝かせたほうがいい!?

現在では国内でも画仙紙が生産されており、中国製のものは「本画仙」、日本製のものは「和画仙」と呼ばれています。原料は生産地によってバラバラで、中国安徽省宣州で作られる「宣紙」は青檀の木、山梨県産の「甲州画仙」ではミツマタの古紙、鳥取県産の「因州画仙」では木材パルプとワラが使われているそうです。
画仙紙は、できたてのものよりは、数年間保管して寝かせたもののほうが墨の発色がよくなります。ただし、湿気が多いとカビが生えたり、直射日光を浴びると変色したりするなど、長期保存の場合は注意が必要で、防虫剤なども入れておく必要があります。
値段もいろいろで、手漉きのブランド品は高くなりますが、機械で漉いたお手頃価格のものもあり、練習用としてスケッチブックのように綴じられたものも入手できます。

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