カテゴリー別アーカイブ: 書きま帳+はじめて物語

書きま帳+はじめて物語-5
オリジナルノート、基本コンセプト誕生秘話

「書きま帳+はじめて物語」第5回は、オリジナルノートはじめての展示会の舞台裏、そして現在の書きま帳+サービスの骨格となる基本コンセプトの誕生秘話をお話しします。

さて、この展示会でのオリジナルノート製作デモンストレーション実施にあたり配慮したことは、「お客さまを待たせないため製作工程の短縮」「オリジナルノート作りを楽しむための仕掛け作り」です。
そこに、「オンデマンド印刷を活用したインパクトあるデモンストレーション」の実施が今回のミッションです。

まず、「オリジナルノートの製作工程短縮」から着手しました。
これまでの経験から、リング製本でもっとも時間がかかるのは本文の穴あけ加工であることが分かっていたので、展示会には穴あけ加工済みの本文用紙を持ち込むことにしました。
お客さまの好みによって選べるように、罫線と白紙、2種の穴あけ加工済みの本文用紙を作り置きしておくことで製作時間を大幅に短縮することができました。

次は「オリジナルノート作りを楽しむ仕掛けづくり」です。
お客さまの好みによってカスタマイズできるよう、上記2種類の本文用紙に加え、リングカラーや台紙(裏表紙)の色、フィルムカバーの種類のバリエーションを用意し、自由にパーツを組み合わせられるようにしました。

そして、最後は「オンデマンド印刷を活用したインパクトのあるデモンストレーション」です。
本文の印刷は上記穴あけ工程の短縮から断念したため、オンデマンド印刷は表紙デザインのみとなりました。
本当は、展示会場でお客さまの写真を撮影し、その場でノートデザインに組み込んで印刷したかったのですが、会場での混乱を避けるため時間短縮に重点を置き、今回は文字のみ追加して印刷する形に決まりました。

こうして、現在の書きま帳+の基本コンセプトでもある、「表紙にオリジナルデザインで印刷」「付属パーツを選んでカスタマイズ」「少部数対応」が誕生しました。

展示会出展で誕生したオリジナルノート製作サービスの基本コンセプト 表紙はオリジナルデザインで印刷でき、本文タイプやリングカラー、フィルムが選べます

展示会出展で誕生したオリジナルノート製作サービスの基本コンセプト
表紙はオリジナルデザインで印刷でき、本文タイプやリングカラー、フィルムが選べます

次回は、いよいよオリジナルノート製作サービスがスタートします。
お楽しみに。

書きま帳+はじめて物語-4
オリジナルノートはじめての展示会出展

みなさんこんにちは。

「書きま帳+はじめて物語」第4回は、はじめてオリジナルノートサービスを展示会に出展したエピソードについてお話しします。

ISOT(国際 文具・紙製品展)2008に出展し オリジナルノート製作のデモンストレーションを行いました

ISOT(国際 文具・紙製品展)2008に出展し
オリジナルノート製作のデモンストレーションを行いました

リング製本機の導入からトントン拍子にオリジナルノートサービスにたどり着いたものの、事業化にはもうひとつ味付けが必要です。
そんな時に当社オンデマンド印刷サービスを宣伝するために「ISOT(国際 文具・紙製品展)」へ出展することが決まりました。

さっそく、展示会出展に向けたプロジェクトチームが、私の後輩である20代の若手社員を中心に組織されました。プロジェクトでは、展示会出展に関するコンセプト作りから展示内容、展示方法などが計画されましたが、集客の目玉を決める段階で有効な一手が出てきません。

困り果てた後輩たちから相談を受け、オリジナルノート製作サービスの参考出展と、ノート製作のデモンストレーションを展示会集客の目玉にと提案し、採用されました。

さて、いよいよ展示会の始まりです。

展示会場には、リング製本機、プリンター、パソコンを持ち込みました。
製作するオリジナルノートは、B5サイズのリングノートをベースに、 複数の表紙デザインパターン、キャラクターの中から、来場したお客さまに好きなものを選んでもらい、ご希望の名前、メッセージなどを入力して、印刷・製本するというもの。
その場でオリジナルノートを作り、来場者にプレゼントしました。

リング製本機をはじめて使うスタッフも多く、荒削りなデモンストレーションでしたが、自分だけのオリジナルノートを求めて行列ができるほどでした。

この展示会に出展し、オリジナルノート製作サービス事業化への手ごたえを感じました。
そして、展示会出展直後にオンデマンド印刷専門サイト ガップリ!でオリジナルノート製作サービスをスタートするわけです。

次回は、展示会出展の舞台裏、オリジナルノート製作サービスの基本コンセプトの誕生秘話についてお話いたいと思います。
お楽しみに。

書きま帳+はじめて物語-3 試行錯誤のオリジナルノート商品化 

みなさんこんにちは。

今回は、書きま帳+はじめて物語の第3回です。
いよいよオリジナルノートサービスをはじめてお客さまに提供したエピソードについてお話しします。

「第一資料印刷・オリジナルノート」を新卒採用のノベルティに使い、予想を上回る来場数の増加という成果に酔っていた私たちは、オリジナルノート製作サービスを商品化する次の一手を考えるようになりました。

当時、既製のノートに名入れするサービスは見かけるものの、オリジナルのデザインでノートを作るというサービスを見かけることがありません。とくに、少部数でオリジナルデザインのノートが作れるサービスは皆無だったと思います。

そこで、私たちの武器である「オンデマンド印刷」と「少部数の製本加工技術」「インターネット通販」を活用すれば少部数のオリジナルノート製作サービスができるというアイデアが浮かびました。さらに、新しく導入した「リング製本」を組み合わせることで、市場にはない新しいサービスが生まれると直感しました。

リング製本機を買ってわずか数カ月 、ホップ、ステップと書きま帳+の骨格である「オンデマンド印刷」「リング製本」「インターネット通販」を組み合わせた少部数のオリジナルノート製作サービス、というコンセプトだ出来上がりました。

そんなときに、当社の「オンデマンド印刷サービス」でもっとも注文が多い、3月の年度末が近づいてきました。そして、私たちが運営している「オンデマンド印刷専門サイト ガップリ!」販促キャンペーン企画会議でオリジナルノートを活用したキャンペーン企画が決定。

その名は「報告書・論文印刷“トクトク”キャンペーン」。
期間中に「報告書」または「論文」の印刷・製本を注文すると、各種割引サービスが受けられるほか、希望者はオリジナルノートを5冊無料で作れる特典を付けました。

2008年2月~3月に展開した 報告書・論文印刷"トクトク"キャンペーン

2008年2月~3月に展開した
報告書・論文印刷"トクトク"キャンペーン

さて、結果は?

ガップリ!の看板商品「報告書印刷」「論文印刷」の注文はそこそこあったものの、オリジナルノートがきっかけの注文ではなかったようです。

期間中に報告書または論文印刷を注文するとオリジナルノートが5冊作れる

期間中に報告書または論文印刷を注文するとオリジナルノートが5冊作れる

世の中そんなに甘くない。

キャンペーンの応募で十数件のオリジナルノートを製作しました。
わずか5冊のオリジナルノートでも実際に作ってみるとたいへん。
このキャンペーンによって「価格設定」「最低部数」「製作方法」などを考える契機となりました。

次回に続く。

書きま帳+はじめて物語-2 はじめてのオリジナルノート製作

みなさんこんにちは。

今回は、「書きま帳+はじめて物語」の第2回です。
リング製本を活用した新サービスを開発する中で、オリジナルノートにたどり着いたきっかけをお話しします。

はじめて作った「第一資料印刷オリジナルノート」(右)と就活イベントで配った 第一資料印刷のパンフレット

はじめて作った「第一資料印刷オリジナルノート」(右)と就活イベントで配った
第一資料印刷のパンフレット

リング製本機を買っていよいよ商品サンプルの製作です。
私たちにはそれまでリング製本の製作実績もなくリング製本で商品が作れるか分からず途方にくれていました。

ガップリ!の製本サービスにリング製本を追加するというアイデアは出たものの、どんな商品にリング製本のニーズがあるのか分かりません。そのため、商品サンプルを作りWebサイトで紹介するというプロセスに進めませんでした。

その答えは、スタッフとの何気ない会話の中から出たのです。

「リング製本でどんな商品が作れると思う?」
「リングノートしかないんじゃないですか」
「だよな…」

この会話が、リングノートの製作を手がけるきっかけとなり、オリジナルノート製作サービス、書きま帳+へとつながっていく訳です。

「まず手始めに当社のオリジナルノートを作ってみようか?」
軽いノリで話し合いが進みました。

当社が出展する「就活イベント」のノベルティに配ってみようと社長に提案し、500冊のリングノート製作が決定。私たちがはじめて手掛けるリング製本は「第一資料印刷オリジナルノート」に決まりました。

オリジナルノートの製作は、デザインの制作、印刷、リング製本へと進んでいきます。

はじめてのリング製本は想像以上に労力を要する作業でした。
慣れないリング製本に加え、小型で手動のリング製本機、穴あけ加工機での500冊のリングノート製作は無謀なチャレンジだったようです。他部門に応援を要請し、シフトを組み、一週間かけて「第一資料印刷オリジナルノート」が完成しました。

さて、私たちに記念すべきオリジナルノート第一号は、東京ビッグサイトで開かれた就活イベントのノベルティとして、当社ブースに来場した学生に配布しました。
とても反響があり、効果は上々です。
いっしょに配った手さげ袋とともに呼び水となって、学生たちが当社ブースに押し寄せたほどでした。

この経験を生かし、試行錯誤しながら少しずつオリジナルノート製作サービスへと向かっていきます。

次回に続きます。

書きま帳+はじめて物語― 1「リング製本機との出会い」

みなさんこんにちは。
ブログの記事を書き始めてわずか4回目ですが、すでに何を書いたらいいか行き詰まっています。

同一テーマで書き続けられることはないかと考えていたところ、苦悩の末「書きま帳+サービスの軌跡」をたどってみようということになりました。
はじめは書きま帳+サービススタートのきっかけともなった「リング製本機との出会い」についてお話しします。

書きま帳+開発の原点になったリング製本機(左)と角丸加工機(右)

書きま帳+サービスの原点になったリング製本機(左)と角丸加工機(右)

書きま帳+のオリジナルノート製作サービスは、一台のリング製本機との出会いから始まります。

それは、今から6年前のこと。
「書きま帳+オリジナルノート製作サービス」の母体となった、オンデマンド印刷専門サイト ガップリ!サービス強化のため、新しい製本サービスを模索していた2007年にさかのぼります。

当時はカラー・モノクロのオンデマンド印刷とくるみ製本中綴じ製本がサービスの中心で、セミナー資料報告書論文・論文集簡易資料の印刷・製本が多く、オンデマンド印刷の特徴を生かしたガップリ!の新サービスを創り出そうとアンテナを広げていた時のことです。

あるリング製本機メーカーのショールームで一台のリング製品機と出会いました。

そのリング製本機は「穴あけ加工」と「リング綴じ」がセットになった、リング製本の入門機です。手動ながら、さまざまな仕上がりサイズにも対応でき、とても使い勝手のいいリング製本機です。

さっそく、このリング製本機を買いました。いっしょに小型の「角丸加工機」も手に入れて、新サービスの開発に備えました。

さて、このリング製本機、仕上がりサイズ(判型)やリング径の変更などの設定変更がかんたんにでき、とても使い勝手のいい製本機ですが、大量部数の製本には適していません。

はじめてリング製本機を買ってから一年間はこの製本機一台ですべてのリング製本を生産するわけですが、リング製本の道は想像以上に険しく、いくらオンデマンド印刷で小部数といっても手動の製本機ではあまりにも生産性の低い製本機でした。
ここから、やっても、やっても終わらないリング製本地獄に足を踏み入れていく訳です。
※リング製本地獄のエピソードはあらためて紹介できればいいなと思います。

このリング製本機は50~100冊を超えるような部数の多い製本には苦労させられましたが、サンプルの製本や少ない部数のフィルムカバー、台紙の穴あけ加工にはとても重宝しました。
5年間の現役を経て昨年引退しましたが、同じ形のリング製本機が2代目として今でも活躍しています。

次回は「リングノートとの出会い」についてお話いたいと思います。
お楽しみに。